愛するひとを見送って・・・

パートナーを失ったあなたに前向きに生きるためのサプリメント

私と結婚すると不幸?

こんにちは、みやびです。

 

 

最近の車は、エンストを起こすことは、
滅多にありません。

 

昔は、道路脇に故障した車がよく停ま
っていたように思います。

 

私が夫と結婚前に初めてドライブした
事を思い出しました。

 

夏の暑い日でした。

 

私は、夫の車に初めて乗せてもらう期
待と喜びで新調した白いワンピースを
着ていったのを覚えています。

 

現れた車を見て正直がっかりしました。

 

白のスポーツカーらしいのですが車に
詳しくない私から見て、古くてぼろい
車にしか見えませんでした。

 

夫は、若い頃、サーキットで走るのが
趣味だったらしく車の運転は、とても
上手な人でした。

 

真夏なのにその車には、クーラーがつ
いてないので窓を全開にして走りまし
た。

 

赤信号で停まる度に私は、恥ずかしい
と感じていました。

 

千葉の房総に向かって走っていた時で
す。

 

彼の車から白い煙が上がりました。

 

そして、ある交差点で停まってしまっ
たのです。

 

そのあと、どうしたのか全く覚えてま
せん。

 

後日、夫が夫の友人にその話をしてい
て停まった交差点の名前が○○なんだ
よと意味ありげに言いました。

 

夫は、私と出会う前にある宗教に傾倒
していました。

 

新興宗教ではなくて昔からある割と大
きな宗教です。

 

毎朝、毎晩お経を唱えていることは、
知っていました。

 

夫は、ある日、初めて私をその宗教団
体が集まる会場に連れて行きました。

 

そこで友人にドライブで車が故障した
話をしたのです。

 

その交差点の名前が偶然にもその宗教
団体の代表の名字と同じだったらしい
のです。

 

それを聞いた夫の友人は、「不吉だな
・・・」と言いました。

 

そして驚く言葉を放ちました。

 

「この女性と結婚するとお前、不幸に
なるわ」

 

私は、驚きと怒りと屈辱で夫の目をじ
っと見たのを覚えてます。

 

何てことを言うのだろう、この人は!

 

夫もうろたえていたように思います。

 

帰り道に私は、夫に言いました。

 

この宗教を選ぶか私を選ぶか考えてく
ださい。

 

夫は、その宗教をやめました。

 

そして、私と結婚したのです。

 

結婚式に夫は、私が二度と会いたくな
いと思っていた友人を呼びました。

 

その友人は、どんな気持ちで式に参列
したのでしょう。

 

夫は、それでも新居にその宗教で使う
数珠を持ってきました。

 

私は、多分、文句を言ったと思います。

 

夫が亡くなった時にあの言葉が私の頭
の中を駆け巡りました。

 

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「この女性と結婚するとお前、不幸に
なるわ」

=================

 

 

当たってしまった・・・?

 

 

私も普段、この言葉を忘れていたよう
で根強く心に残っていたのだと思いま
した。

 

夫も覚えていたかもしれません。

 

 

言葉は、人の心に重くかかることがあ
ります。

 

簡単に発しては、いけない言葉がある
と思うのです。

 

その友人の方とは、疎遠になってしま
っていたので夫の死を知らせませんで
した。

 

もしかしたら共通の人から連絡がいっ
たかもしれません。

 

そもそも宗教と私のどちらを選ぶのな
んて、とても傲慢な言葉だといまは、
わかります。

 

彼の尊重していることを理解するよう
考えるべきだったかもしれません。

 

あの時の若い私には、そんなことを考
える思慮深さはありませんでした。

 

 

夫は、私と結婚しなかったら幸せだっ
たのでしょうか。

 

12年前は、そんな風に思ったかもし
れません。

 

 

いまは、彼も私も確実に幸せだったと
思います。

 

こじつけでなく、自然な気持ちでそう
思える私がいます。