愛するひとを見送って・・・

パートナーを失ったあなたに前向きに生きるためのサプリメント

思い浮かぶ要因3

こんにちは、みやびです。

 

夫が自死する直接の原因は、わかりま
せんがこうして色々思い出してみると
少しずつ、蓄積されてきたものがあっ
たとわかります。

 

夫は、広告デザインの仕事を自宅で請
け負うようになりました。

 

広告デザインと言っても主人に回って
くるのは、締め切りが明日という急ぎ
の旅行業者のチラシ作りやスーパーの
チラシ作りでした。

 

寝る間を惜しんで数をこなさないと単
価が非常に安い仕事なので暮らしてい
けません。

 

おまけに単価が低くても競争相手が沢
山いるらしくて仕事の奪い合いでした。

 

夫が悪いわけでなく、印刷の色が少し
でも指定通りになっていないと規定の
収入が入らなかったりしました。

 

それでも仕事を回してもらうために夫
は、必死にあちらこちらに営業してい
たようです。

 

そのうちに社員ではありませんがある
小さな広告代理店で専属で仕事をさせ
てもらえるようになりました。

 

急ぎの仕事が多くて昼夜逆転して仕事
をするために事務所に泊まり込む日も
多くなりました。

 

それでも仕事があるだけ、ありがたい
ことと頑張っていたようです。

 

生活は、随分落ち着いたかのように見
えました。

 

私も近所の書店で働いていました。

 

長女は、高校生から大学生に。

次女は、中学生に。

 

何の変哲もない日々が流れていたかの
ように思っていました。

 

夫が亡くなる前日、その日は、日曜日。

 

夫が夕食に野菜炒めを作ってくれまし
た。

 

 

日曜日の夕食は、料理好きの夫が腕を
振るってくれることが多かったのです。

 

結構、凝る料理を作ってくれるので娘
たちも夫の料理を楽しみにしていまし
た。

 

しかし、亡くなる前日の野菜炒めは、
あまりにも手抜きで味も全くしません
でした。

 

パパ、美味しくないよー!

 

え?そう?

 

後で思ったのですが、夫の心は、もう
疲弊していて何も考えられない状態だ
ったのでしょう。

 

そんな夫の異変に私は、全く気付かな
かったのです。

 

そのあと、夫は、お風呂掃除をしてく
れました。

 

すごく時間をかけてピカピカにしてく
れたのです。

 

明日、死ぬから最後にきれいにしてお
こうと考えたのでしょうか。

 

三回続けて、夫の仕事の事を書きました。

 

単なる情けない男性の話かもしれません。

 

きちんとした企業に勤めていれば、あり
えない出来事かもしれません。

 

それでもその時その時、一生懸命に生き
ていく選択をしていたのです。

 

夫の仕事の話は、これで終わりにいたし
ます。

 

読んでくださってありがとうございました。