愛するひとを見送って・・・

パートナーを失ったあなたに前向きに生きるためのサプリメント

いのちの日

こんにちは、みやびです。

 

いのちの日をご存じですか?

 

 

2001年に厚生労働省が自殺予防活動の
一環として制定した。

2002年に自殺防止対策有識者懇談会で
正式に12月1日と決定された。

 

数年前に宗派を超えたお坊さんたちが
自死遺族のために合同法要を行ってく
ださることをお聞きし、二度、参加し
た。

 

日蓮宗、真言宗、浄土真宗、天台宗、
浄土宗等ありとあらゆる有志のお坊さ
ん方が毎年、各お寺で自殺した方の法
要を無料で行ってくださる。

 

私は、護国寺と増上寺で開催された年
に参加した。

 

前もって供養したい人の名前を書き申
し込む。

 

感動したのがお寺の最寄り駅からお坊
さんたちがいのちの日のプラカードを
持ち迎えてくださる。

 

そして、お寺の入り口から本堂にかけ
て白いバルーンがあちらこちらに飾ら
れてある。

 

すごい数の白いバルーン。

 

まるで亡くなった方、一人一人の魂の
ようだ。

 

本堂には、沢山の遺族が集まっている。

 

北海道から来たというご夫婦にも会っ
た。

 

私は、後ろの方に座った。後ろから自
死遺族の方がこんなにもいることに圧
倒されていた。

 

偏見かもしれないが素敵に見える方が
多いのに驚いた。

 

家族に自死されてうな垂れている方ば
かりを想像していたからだ。

 

それでも代表のお坊さんの挨拶が始ま
り、各宗派のお経が読み上げられてい
くとあちこちですすり泣く声、ハンカ
チを目に当てる人がみられた。

 

何十人のお坊さんが次から次とお経を
あげる迫力が胸に迫る。

 

護国寺も増上寺も歴史ある立派なお寺
である。

ここで全国から自死遺族が亡くなった
家族を思い一斉に手を合わせる。

 

お坊さんのお経を読み上げる声と遺族
の気持ちが一つになる。

 

決してすっきりすることは、ないけれ
どこんなにも多くの遺族がいることに
慰められる。

 

一人一人の人生を思って私は、天井を
見上げた。

 

自ら命を絶ったあなたたちが成仏しま
すように。

 

楽になって笑っていますように。

 

ご供養が終了すると遺族は、3つに分
かれる。

 

・帰る方たち。

・お坊さんに個別でお話ししたい方。

・遺族同士グループになって分かち
あう方。

 

私は、一度だけ、グループに出てみ
た。

 

8人ずつ、円になった。一グループ
にお坊さんがお一人ついてくださる。

 

話したい人が話していく。

決まりはない。

 

偶然に私のグループは、娘さんを亡
くされたグループであった。

 

私のお隣に座られた女性は、娘さん
を亡くしたばかりであった。

 

号泣されて私は、その方の背中を撫
で続けるしかなかった。

 

言葉なんて出てこない。

 

ある方は、娘さんが死にたい、死に
たいと言っていたので気を付けてい
たという。

 

落ち着いたかと思える日々が続き、
仕事に行っていたので安心した頃
亡くなったという。

 

やっぱり・・・と愕然としたという。

 

よく、死にたいと口に出す人は、死
なないと言われますがそんなことは
決してない。

 

男性が物静かに娘さんのお話をされ
た。とても理解がありそうな優しそ
うなお父さんだ。

 

一見、誰がこんな深い悲しみを背負
っていらっしゃると思うであろう。

 

私は、伴侶を亡くした。

 

いのちに優劣はないが娘を自殺で亡
くす親の苦悩は、とても言い表せな
い。

 

なぜなら、私にも二人の娘がいるか
らだ。

 

私は、その場では、発言を避けた。

 

正直、苦しかった。悲しすぎた。

 

亡くなった年数もあり、一言で言え
ないがそれぞれの死の受け入れの段
階がある。

 

亡くして間もない頃は、こうした分
かち合いの会が必要であろう。

 

思い切り泣くのがいい。

 

自分が変になるくらい泣くのがいい。

 

少しずつ、顔をあげられるようにな
ってきたらそういう場から離れるの
もいい。

 

 

私は、それからいのちの法要に参加
していない。

 

勿論、分かち合いの会は、必要だ。

 

この苦しみは、同じ体験をしたもの
でないとわからないからだ。

 

同じ、体験をしたもの同士、心の内
を話し合うことの意義は、大きい。

 

私の場合、自治体の研修に自死遺族
代表としてお話しする機会に恵まれ、
それが癒しになっていったようだ。

 

時間が解決するから、前向きになろ
うとは言えない。

 

人、それぞれの向き合い方がある。

 

大切な人を突然亡くした私たちは、
亡くなった家族の思いを一生背負
うことになる。

 

前向きでなく前を見つめていこう
と思う。

 

これが私の人生。

 

残された日々をなるべく笑顔で過ご
すことにする。

 

淋しくなったら一緒に語りませんか。