愛するひとを見送って・・・

パートナーを失ったあなたに前向きに生きるためのサプリメント

火葬だけにしたい

こんにちは、みやびです。

 

 

自殺した主人が運び込まれた
警察署で事情徴収を終えた後、
担当の刑事さんに言われたこ
と。

ご主人を運び出してほしい。

 

「・・・」

 

行方不明になって8日目、季節
は、10月。

遺体は、腐り始めている。

 

主人をいま住んでいる団地に
運ぶ・・・。

どうやって・・・。

 

無理だ・・・。

 

私の葛藤を感じたのか刑事さん
が葬儀屋呼びましょうかと言っ
てくださった。

 

暫くして個人経営の近所の葬儀
屋さんが警察署に現れた。

 

事情は、刑事さんから聞いてい
るらしい。

 

私に遺体の預かりが一晩〇〇円
です。見積書を提示された。

私は、借金も幾らあるかわから
ないのでお葬式はせずに火葬だ
けにしたいと言った。

 

お金の話だけでなく自殺でお葬
式をあげることは、その時の感
情では、耐えられなかった。

その時の私の中には、自殺に対
する偏見があった。

 

刑事さんが私に手招きをした。

 

「高かったら別の葬儀屋呼ぼう
か」

 

私は、遺体を預かってもらう金
額が一晩相場幾らなのか全く想
像が出来なかった。

仮に高くてもその場でお断りで
きるはずもなく、私が知りたい
のはこれからどうしたらよいの
かということ。

 

自死遺族としてこれから起こる
であろう色々な問題について誰
に聞けばよいのかということ。

 

叫びだしたい衝動を抑えて葬儀
屋に主人を託し刑事さんに挨拶
をして警察署を後にした。

 

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現在は、警察署に大切な人を突
然亡くされた方へ
というリーフ
レットが置いてあります。

 

私たち遺族の声により出来上が
った小冊子です。

中身は、法的手続きについて、
生活支援について、不安や悩み
などの相談場所等の連絡先が
記載されてます。

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火葬・・・。

 

主人が発見されて5日目。

 

漸く火葬して荼毘に付すことが
出来た。

 

主人の兄が2人、仕事関係の方
3名、私の弟夫婦、私の母、私
と娘2人の10名で主人を送っ
た。

 

葬儀屋さんが送り込んでくれた
お坊さんがお経をあげてくださ
った。

 

主人は、頭から首にかけて包帯
が巻かれていて顔がみえなかった。

 

棺桶に横たわっている主人に主人
のお気に入りのジャケットを三着
かけた。

 

娘たちがそれぞれお父さんに宛て
た手紙を添えた。

ちらっと見たのだがお父さんあり
がとう、またいつか会おうねと書
いてあった。

 

刑事さんの言葉を思い出した。


「自殺した理由思い当たることあ
りますか」

「借金が200万ほどあります」

「奥さん、人は、200万では死な
ないよ。あるとしたらもっと莫大
な金額じゃないかなあ」

 

それが後日、本当になった。

 

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大切な人を亡くされた方へ

大丈夫!

あなたは、一人でないから。

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